無料で通れる都城志布志道路が開通し、これまでより30分短縮して志布志に釣りに行けるようになった。
なんとありがたいことか。

ところで、志布志には「マルチョンラーメン」という地元の人に欠かせないラーメン屋がある。
このラーメン屋について深堀りします。

本記事では、マルチョンラーメンの「朝6時」という選択から、地方ビジネスが真に狙うべきSEOのローカルエリア戦略と、ブランディングの答えの探し方を模索するヒントを解説します。

志布志の特徴

志布志は宮崎県串間市の都井岬から鹿児島県内之浦市までぐるっと囲む志布志湾の中央にあり、
日本の木材輸出プラットフォームである志布志港を中心とした物流の拠点である。
また苺やピーマンをはじめとした農畜産物、養鰻を含む水産業が盛んな街です。
港湾には上組、JA飼料、東洋埠頭など日本の名だたる企業も多く構えています。

また、市役所の住所が志布志市志布志町志布志と、ゲシュタルト崩壊する志布志であったり、
ネガティブな話では志布志事件というのも全国的に有名になりました。

人口は2025年12月で2.6万人と、市としては限界を超えた人口の少なさで、活気のある街というよりも、
落ち着いて安心して住める街といった印象です。

マルチョンラーメンとは

昭和37年から創業しているマルチョンラーメンは、KTS鹿児島テレビの「鹿児島ラーメン王」という企画で
優勝、準優勝を獲得。またニューヨークのラーメンコンテストでも準優勝を誇るなど、県民だけではなく広く愛されているラーメン屋でもあります。

https://maruchonramen.co.jp/

https://maruchonramen.shop-pro.jp/

朝6時のブルーオーシャン

先ほど紹介した志布志市の特徴、物流の拠点であり、一次産業が盛んであるという点。
人口わずか2.6万人の街ではあるが、ここも立派な眠らない街です。
夜中も朝も工場は稼働している24時間腹ペコの街でもあります。

ウェブサイトにあるマルチョンラーメンの営業時間は本来は7時から。
それでも十分早いが、実際には朝の6時くらいからお客さんを入れており(朝5時には空いているという話も)、
休日となれば7時にはもう2回転目が過ぎ、3回転目に入ろうとしている時間帯だ。

少しだけ前に朝ラーが流行ったが、それよりももっと前から朝ラーを続けてきたのである。

前のブログで、「ブランディングとは継続だ」と持論を展開した。
このブランディングとは継続だというのは、さまざまな方も同じように言われている。
かのアダム・グラントも著書ORIGINALS(How Non-Conformists Move the World)にて「オリジナリティは継続的な試行から生まれる」と継続の重要性を説いている。

さてこの朝ラーを続けることによって、マルチョンラーメンは志布志だけではなく、鹿児島ラーメンのアイコンになった。

ラーメンといえばマルチョン

ローカルエリア戦略とは「⚪︎⚪︎といえば、あそこ」というポジションの獲得、脳内シェアの独占も目標の一つだ。
朝6時の競合が誰もいないブルーオーシャン。それは志布志の物理的な血流を意識した結果である。

また、その過酷な営業スタイルを60年以上積み上げてきたからこそ、アイコン、文化への昇華となる。

逆輸入型ブランディング

大谷翔平、イチロー、八村塁、三苫薫、中田英寿・・・私たちは多くの逆輸入選手をこれまでも何度も何度も見てきた。
彼らが活躍し、世界に賞賛されればされるほど、私たちのナショナリズムは刺激され、日本人の誇りになる。
マルチョンラーメンも世界での評価を得たということが、志布志市民のナショナリズムに火をつけ、
さらに多くの支持を得続ける結果となっている。引き続き、世界の評価を期待したい。

SEOにおけるローカルエリア戦略

さて、またブランディングの話をしてしまいましたが、今回はブランディングとは別の結論を用意しました。

彼らマルチョンラーメンが行なっていることは、「鹿児島 ラーメン」といったビッグワードだらけのレッドオーシャンでの戦いとはかけ離れた超高精度なニッチワードの独占です。
彼らが独占したのは「志布志 朝6時 腹ペコ」という競合ゼロ、しかもCVR(転換率)がほぼ100%という化け物です。

つまりSEOのローカルエリア戦略において大切なのは検索ボリュームではなく、物理的な血流である生活動線がどの場所に、どの時間に滞留しているのかを特定し、そこにコンテンツを展開することなのではないでしょうか。

継続が産む被リンクとサイテーション

アダム・グラントのいう「断続的な試行」はローカルSEOにおいてはサイテーション(言及)の蓄積となります。
これを今風にいうとUGC(User generated contents)です。
Google先生はこのニュースやSNS、Youtubeなどで作られたUGCを信頼のシグナルとして強烈に全面プッシュします。

まとめ:とことん地域に根を張ることの重要性

都会のトレンドを追いかけ、真似をする。これは一時的な人気の獲得をすることはできるが、模倣が容易なため、第二、第三と競合が産まれ、人口や高齢化などの制約を抱えた地方では将来的なレッドオーシャンを自ら作り出してしまう行為に他ならない。

その街の人の記憶に長く誠実にい続けられるためにも、街の特色、流動、滞留を意識し、解決策を提示すること、そしてそれを継続することでUGCが発生する。

結局はSEOもブランディングも、とても泥臭い作業であるということが再認識できた。

 

ACROCRAFT 峯崎

この文章を書いた人

学生時代よりウェブ技術に興味を持ち、独学でウェブ制作を開始。当時からPerl、CSSなどの技術を用いたサイト構築に取り組んでいました。 その後、営業会社にて法人営業を経験し、ウェブ開発・運営に本格復帰して以降は、WordPressを活用した多様なサイト開発、及びECサイトの制作・運用に従事。 ウェブ戦略の立案から実行、効果測定までを一貫して担当しています。

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