SNSは多くの人が利用し、ほとんどの人のスマホに何かしらのSNSアプリがインストールされているはず。
なので、SNSを使えばきっと多くの人に来ていただけるんだ!という淡い期待を切り捨てます。

今日は表題の通り、SNSだけで集客が出来るのかという点を、都城、宮崎、鹿児島といった土地を絡めたお話です。
この記事は都城、宮崎、鹿児島でSNSだけで集客できないか?と考えている中小企業、個人事業主の方向けです。

「人口」という逃げ場のない壁に着目した意見であり、状況やお店の個性、店主の人柄など、変動要素については一切含んでいませんのでご注意ください。

結論:SNSだけでは安定しない

東京をはじめとする大都市圏のお客様が多い私なりの実測値として、地方でのSNSだけの集客というのは安定しない。
むしろ失敗する可能性があるというちょっとネガティブな結論です。その理由をいかに紹介します。

SNSは検索されない媒体

とっても簡単に言うと、SNSは暇つぶしのタイムラインであり、Googleは目的を持った検索であるということです。
この違いが集客の差を生みます。これについて、説明します。

インターネットの一般的なGoogle検索(Yahoo, Bingなどの検索エンジンを含む)は、世界中に公開されている情報のうち、
自分が調べたい言葉について検索する仕組みです。
逆にSNSの検索とは、そのSNSに登録されている人や企業のうち、インデックスされている(登録されている)投稿の一覧を出すものです。

そもそも殆どの人が、広告を嫌います。自分の時間が広告により奪われてしまうことを嫌がるからです。
お金を払って見せるものだけが広告ではなく、企業の情報発信そのものが広告になります。
もちろん「あの広告もう一度みたいな」とユーザーに思わせるクリエイティブが作れたらそれは大成功ですが、ほとんどの方はスルーします。

情報が蓄積されない

SNSで投稿された情報は、アーカイブで履歴を置くことが出来ますが、1つ1つの投稿の寿命はとても短いのが特徴です。
なぜ寿命が短いのかというと、それがSNSの仕様だからです。あなた以外の多くの人が次々に発信するので、あなたの情報はどんなに優れていたとしても、すぐに陳腐化します。

また、その1つ1つの投稿をわざわざ探して見ることも少ないので、過去の投稿からの集客はさらに難しくなります。
つまりSNSでの投稿は資産にはなりづらいという性格があります。

表示されるのも気分次第

あなたの画面に誰のどんな投稿を表示させようかというSNSのしくみをアルゴリズムといいます。
このアルゴリズムさえ掴めば、より多くの方に自分たちの投稿を見ていただくことが可能ですが、当然ながらそのアルゴリズムが公開されることはありません。また、そのアルゴリズムは都度変更が入ります。
ですので、一度多くの方に見ていただいた投稿と同じ種類の投稿をしたからといって、その投稿が見られるとは限らないのです。

つまり、SNSだけでの集客は、運に任せるという危険性を含んでいます。

暇つぶしユーザーが多く、再現性がない

SNSでバズると、本当に多くの方に見ていただくことが出来ますが、バズる投稿とは宝くじなんかよりもはるかに難しい確率です。
またたとえどんなにバズった投稿であれ、すぐに陳腐化してしまうので長期的には残らず、地域ビジネスにとって最も大切な再現性がありません。

都城、宮崎、鹿児島のような地方ビジネスがSNSで集客しづらい構造的な理由

市場規模が小さい

SNSは母数が多いほど強力な媒体になります。
SNS本体の利用者数もですが、その地域の人口、その地域の利用者数など、母数が大きくないと、そもそもSNSでは勝てません

  • 都城市:16万人
  • 三股町:2.6万人
  • 宮崎市:40万人
  • 鹿児島市:60万人
  • 曽於市:3万人
  • 姶良市:8万人

どれも東京の特別行政区ひとつ分にも満たない。これが現実です。
母数が少ないので、アルゴリズムが回らない、その結果露出が伸びず、集客につながらない。

これは構造的な問題で、投稿方法によって工夫できるものではありません。

都城エリア商圏人口は50万人しかいない

ここで、都城エリアの商圏を、都城、美又、曽於、志布志、小林、えびの、霧島、姶良と広めに取ったとして、それぞれの人口は以下の通り。

  • 都城市:159,063人(令和8年1月1日推計。出展:都城市ホームページ)
  • 三股町:25,684人(2025年推計。出展:人口推移マップ)
  • 曽於市:31,477人(令和8年1月1日。出展:人口推移マップ)
  • 志布志市:28,693人(2025年1月1日推計。出展:街グラフ)
  • 小林市:40,137人(令和7年12月1日現住人口。出展:小林市ホームページ)
  • えびの市:17,067人(2025年推計。出展:街グラフ)
  • 霧島市:123,070人(2025年推計。出展:街グラフ)
  • 姶良市:78,092人(令和8年1月1日。出展:霧島市ホームページ

合計:503,283人。約50万人の商圏。

実店舗で来店に繋がるのは1%前後

SNSで100人に見られても、来店するのは1人以下です。
これが広告の現実です。
なので、お友達と一緒、誰かと一緒というキャンペーンは地方のSNSでは効果が出るかもしれません。

ECで購入に繋がるのは2%前後

ECの平均CVRは1~3%。
つまり1000人に見られても20人購入してくれれば御の字。
100人しか見ない投稿なら購入するのは2名以下。

つまり、SNSだけで売上を立てるには、そもそも見られる数が圧倒的に足りていません。

数字まとめ

これらの数字が意味するものは以下の通り。

  • SNSで届く、潜在母数は最大でも50万人
  • 実店舗の来店数1%(50万人中5,000人)
  • ECの購入率2%(50万人中10,000人)

つまり、SNSだけでは構造的に無理がある。

宮崎、鹿児島のような地方ビジネスでは、検索が強い

地域名+サービスで確度の高い顧客を獲得できる

検索では(キーワードさえ間違わなければという前提ですが)「都城 チキン南蛮」や「鹿児島 コーチング」「宮崎 印刷会社」など、
購入意欲の高い顧客を捕まえることが出来ます。

検索で来た10人は、SNSで来た1000人よりも価値が高いといわれるのはそのためです。

まとめ:地方ではSNS”も”やる。ウェブサイト”も”やる。ビジネスプロフィール”も”やる。やれることは全部やる。

SNSのファンへ向けたメッセージやファンを作るためのメッセージはとても有効に働くことは事実です。
ブランディングの手段としても、大きな役割を果たすことも可能です。
さらに地方のビジネスで集客手段をSNSだけと絞ることは、顧客を選ぶことと同義なので、やり方によってはとても強い。

しかしながら、地方の人口流出や高齢化は加速する一方。都城市は人口微増とはいえ、巨大な商圏になるのは来世を待つのとどちらが早いか。
そう考えたとき、都城や宮崎、鹿児島のような地方のビジネスにおいて、SNSだけに絞るということは、かなり安定しない再現性のないビジネスに近い。

ACROCRAFT 峯崎

この文章を書いた人

学生時代よりウェブ技術に興味を持ち、独学でウェブ制作を開始。当時からPerl、CSSなどの技術を用いたサイト構築に取り組んでいました。 その後、営業会社にて法人営業を経験し、ウェブ開発・運営に本格復帰して以降は、WordPressを活用した多様なサイト開発、及びECサイトの制作・運用に従事。 ウェブ戦略の立案から実行、効果測定までを一貫して担当しています。

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